ディレクトリ
ディレクトリ(Directory) とは、ファイルシステムにおいてファイルや他のディレクトリ(サブディレクトリ)を整理・管理するための構造体です。ディレクトリは、ファイルやフォルダを階層的に配置することで、データの整理・アクセスを容易にします。ディレクトリは一般に「フォルダ」とも呼ばれます。
ディレクトリの主な機能
整理と管理:
ファイルをカテゴリやプロジェクトごとに整理するためのコンテナとして機能します。これにより、関連するファイルを一箇所にまとめて管理できます。
パスの提供:
ファイルシステム内でファイルやフォルダの位置を示すための経路(パス)を提供します。パスは、ディレクトリの階層構造を表現します。
アクセス制御:
ディレクトリごとにアクセス権限を設定することで、ユーザーやグループごとにファイルの読み取り・書き込み・実行の権限を管理できます。
ディレクトリの種類
ルートディレクトリ:
ファイルシステムの最上位に位置するディレクトリで、すべての他のディレクトリやファイルの親ディレクトリです。ルートディレクトリは「/」で表されます(Unix系システムの場合)。
サブディレクトリ:
ルートディレクトリまたは他のディレクトリ内に存在するディレクトリです。ディレクトリの階層構造を形成します。
カレントディレクトリ:
現在の作業場所を示すディレクトリです。ユーザーが操作を行う際の基準となる場所です。
ディレクトリの操作
作成:
新しいディレクトリを作成します。例:
mkdir new_directory
(Unix系システムの場合)。
移動:
カレントディレクトリを変更します。例:
cd new_directory
(Unix系システムの場合)。
削除:
ディレクトリを削除します。例:
rmdir new_directory
(Unix系システムの場合)。
一覧表示:
ディレクトリ内のファイルやサブディレクトリを表示します。例:
ls
(Unix系システムの場合)。
ディレクトリのパス
絶対パス:
ルートディレクトリから始まる完全なパスを示します。例:
/home/user/documents
.
相対パス:
カレントディレクトリからの相対的な位置を示します。例:
documents
(カレントディレクトリが/home/user
の場合)。
まとめ
ディレクトリは、ファイルシステムにおいてファイルや他のディレクトリを整理・管理するための重要な構造体です。適切にディレクトリを使用することで、データの整理が容易になり、アクセス制御や管理が効率的になります。